家づくりのニュートレンド?大空間リビングの特徴と作り方のポイントとは
「自然光がたっぷり入る広々とした空間が欲しい」。そんな方に人気なのが大空間リビングです。家づくりをしている方々の間で徐々に人気が高まっており、家づくりの新たなトレンドとなりつつあります。今回の記事では、そんな大空間リビングのメリットやデメリット、デメリットを克服してより快適な空間にするためのポイントについてご紹介します。
大空間リビングとは
大空間リビングとは、キッチンとリビング、ダイニングがひとつの空間で繋がっているスペースのことを指します。今までの住宅によく見られた、用途別に部屋を区切るスタイルとは違い、大きな窓や吹き抜けなどで造られる広々とした空間が特徴的です。ひとつの空間に集まることで家族の一体感を増すこともできるので、最近こうした大空間のリビングが流行っていると言われています。
大空間にするメリット
リビングスペースを大空間にするメリットは、気持ち的なものから実用的な理由までさまざまなことが挙げられます。ここでは3つご紹介します。
広々としていて開放的
まず挙げられるのは、開放的な空間に仕上げることができるポイントです。大きな窓で家の中にいながら外を身近に感じることができ、自然と一体となるような感覚を味わうこともできます。最近では家で過ごす時間が長くなった方も多くいると思います。ずっと家にいるとどうしても閉塞感を感じてしまい、気分が暗くなってしまうことも珍しくありません。大空間リビングは開放的なので気分も明るくなり、おうち時間をより快適に過ごすことができます。
間取りや家具の配置が自由にできる
2つ目のメリットは間取りや家具の配置の自由度が高くなることです。狭いスペースだと家具の移動にも限りが出てしまい、間取りもある程度決まった形にしか変えることができません。その点大空間リビングであれば、家具を移動したい時に自由に移動させることができます。気分によって家の雰囲気を変えることができる点も大空間リビングのメリットです。
ライフスタイルや家族構成の変化に合わせて形を変えやすい
大空間リビングの実用的な利点として、自由にお部屋の模様替えやリフォームなどをしやすいという点も挙げることができます。ライフスタイルや価値観は、家を建てた当時から変わらないものではなく、時が経つにつれて変化していくもの。家族構成に関しても、新しく子どもが増えたり子どもが成長して自立したりなど、変わっていくことが多くあります。広い空間があれば、そうした変化に合わせて部屋の雰囲気や用途を変えることができます。
大空間にするデメリット
熱が逃げやすい・光が必要以上に入ってくる
大空間にすることのデメリットとして、まず熱が逃げやすいことが挙げられます。従来のスタイルの場合、各部屋が区切られているので冷暖房やストーブ1台だけでも快適な温度に保つことができます。しかし、大空間リビングの場合は熱の出入りが多い大開口の窓があったり、吹き抜けで2階と繋がっていたりすることから熱が1箇所に集まらず、特に冬は寒さが気になってしまうことが懸念されます。
また、大開口の窓はたくさんの光を取り込みます。日中に光を取り込みすぎてしまい、室温が高くなってしまうこともあります。夏場だけでなく、冬でも日中と夜間の寒暖差が激しくなり、体調不良の原因となる可能性も出てきます。
耐震面で不安がある
地震が多い日本では、住宅の耐震性は誰もが気になるところ。一般的に、柱や壁が多い住宅は耐震性に優れていると言われています。大空間リビングは壁で各部屋を仕切らないため、その分耐震面で懸念があることがデメリットとして挙げられます。
快適な大空間にするためのポイント
大空間リビングにはさまざまなメリットがある一方で、断熱性や耐震性の面では懸念されることがあるのも事実。ここからは、そうした懸念点を克服して快適な大空間にするためのポイントについてご紹介します。
断熱性を高める
熱が逃げやすいというデメリットがある大空間リビングですが、窓の向きを考えることが快適な空間にするうえで大切なポイントです。せっかくの大きな窓を、日光が入る方向と別の方向にしてしまっては意味がありません。設計の段階から日差しが入る方向を確認しておくことが大切です。夏場に日光が入りすぎてしまうことを避けたい場合には、ひさしを設置することがオススメです。
耐震性を高める
大空間リビングの住宅で耐震性を高めるためには、柱を住宅の中心に通すことがオススメです。少し空間の邪魔になってしまう可能性もありますが、それでも大きな柱があるだけで安心することができます。
まとめ
広々とした開放的な空間を造ることができる大空間リビングは、家族との時間をより楽しみたい方やおうち時間を充実させたい方を中心に人気を集めています。大空間リビングにすることで懸念される点もいくつかありますが、設計の段階からそうした懸念点を意識して対策することで、快適な空間を造ることができます。